私は、お家で介護が必要になった方のお手伝いをさせて頂いています。
それと同時に、お家での介護が様々なご事情で出来なくなった方の
介護施設への入所のご相談やご紹介もさせて頂いています。
介護施設入所のご相談の際には、先ず介護をされたり見守っているご家族様との面談をさせて頂くのですが時々、ある事を強く感じる事があります。
それは、施設への入所に対してとてもネガティブなイメージをご家族が、お持ちだと言うことです。
実は、以前に私自身も自分の母親を介護施設に入れる時に強く感じた事なので心情的には
とても理解できる気持ちです。
介護施設選びをする際には、介護施設を理解して頂く事がとても大事ですが
先ずは、そのイメージを払拭する事が最初の第一歩だと私は思っていますので
その事について少しお話させて頂きます。
最初にお話ししたい事は、介護施設とは介護をしていた介護者の負担を無くす事や
見守っていたご家族ご親族の負担軽減の為にあるのでなく、介護されるご本人にとって
安心で快適な場所であると言うことです。
在宅での生活は、戸建て住宅でも集合住宅でも日常生活を行う上で
様々な障害があります。道路から寝室までに段差の全くないお家はなく、トイレや浴室も
手すり設置や段差解消などの住宅改修などで使い易くは出来るものの、万全な生活環境を
整える事は、やはり困難だと言えます。
介護施設は、それらの日常生活の障害が取り除かれた住環境ですから、毎日でのご本人の
生活でのそれらのストレスが非常に少なくなります。
また、もう一つお伝えしたい事は、人は周りの人の善意の中で生活する事は
とても幸せな事だと言うことです。
介護施設では、スタッフが入居されている方のお世話をしていますがそれらの介護スタッフの殆どは、不自由になったお年寄りのお世話をしたいと思い介護業界に入って来ています。毎日のお世話をする中で当然のようにその方への思いや愛情も生じていますから
スタッフの方は、入居されている方々を毎日心配しながら生活のお手伝いをしているのです。介護士・看護師・事務スタッフ・・・・スタッフは、通常50人ぐらいの施設で30人以上います。みんなその入居者さんの事を心配してくれている訳ですから、入所された方は
それだけの人たちの愛情に包まれた中で生活しています。
どうでしょうか?介護施設を姥捨て山のように考えておられる方がお近くに
もしいらっしゃったら、是非、お考えを別の視線で考えて頂けたらと思っています。
河野